研究課題
基盤研究(B)
骨髄異形成症候群(MDS)は造血幹細胞の異常に起因する難治性血液がんであり、無効造血に伴う汎血球減少と血球異形成を特徴とする。モデルマウスおよび患者の解析から、トリプトファン代謝制御異常によるセロトニン欠乏がMDSの血球減少に関与する可能性を見出した。モデルマウスの貧血・血小板減少はセロトニン投与により劇的に改善する。本研究では、トリプトファン代謝制御異常に伴うセロトニン欠乏が貧血・血小板減少を誘導する機序を解明し、MDSの貧血・血小板減少に対する新規治療法の開発を目指す。この成果は、全MDS患者に有効かつ実現可能な新規治療戦略構築の礎になると期待される。