研究課題
基盤研究(B)
肌触りのよいシーツを触った時に心地よさを感じるように、動物には特定の触刺激に対する嗜好が備わっている。しかし、その神経機構はよく分かっていない。今回私たちは新たな行動実験系を構築し、マウスが特定の床質感を好むことを発見した。予備研究により、この嗜好の発現は従来説では説明できず、これまでに報告のない末梢と中枢の感覚受容メカニズムが関与していることが示唆された。本研究では、最新の神経科学ツールを駆使し、マウスの床質感に対する触嗜好を司る神経回路システムについて、特に大脳皮質における情報処理機構と末梢の感覚受容器に焦点を当て、解明する。加えて、この触嗜好回路の病態モデルマウスでの異常性を探求する。