研究課題
基盤研究(B)
心筋サルコメアの太いフィラメントに無秩序弛緩(DRX)状態と超弛緩(SRX)状態が存在することが発見された。DRX状態は、ATP消費率が高く、クロスブリッジを形成できるが、SRX状態は、ATP消費が抑制され、クロスブリッジを形成できない。このため、太いフィラメントのDRX/SRXの存在比率が心筋の張力とATP消費量に与える影響が注目されている。肥大型心筋症HCMでは、サルコメアタンパク質変異が原因の大部分を占めるが、近年、DRX/SRX比の変化との関連が注目されている。本研究では、太いフィラメントの状態変化が心筋エネルギー需要と収縮性に与える影響を解明し、HCM発症機構との関連を明らかにする。