研究課題
基盤研究(B)
象牙芽細胞は象牙質形成に不可欠な細胞であり,歯髄保護や歯の再生において重要な役割を果たすと考えられるが,その分化制御に関わるマスター遺伝子は未だ不明である.本研究では,①遺伝子発現情報,②細胞の系譜情報,③空間情報,④エピゲノム情報(クロマチンアクセシビリティ)の4つの情報を統合的に解析する.本データから,象牙芽細胞分化における必須転写因子を抽出し,これらの情報を元にiPS細胞技術を活用し,マスター遺伝子の同定と分化誘導法の確立を試みる.さらに,同定されたマスター遺伝子や誘導した象牙芽細胞を活用して,象牙質再生療法の基盤技術を構築し,歯の失活を防ぐ新たな治療法の開発を目指す.