研究課題
基盤研究(B)
これまで我々は,デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)に対する安全で効果的な運動処方の確立を目指し,独自に確立した筋刺激評価系を用い,等尺性運動がジストロフィン欠損筋の組織病変および疲労耐性を改善することを発見した.さらに,遺伝子改変動物を用いた検討により,この有益な効果に,Ca2+を引き金とした転写共役因子PGC-1αを介した損傷耐性の向上が関与する可能性を見出した.これらの研究成果を踏まえ,本研究では,細胞内Ca2+動態およびPGC-1αシグナルに着目し,ジストロフィン欠損筋における運動ストレス適応機序を明らかにすることで,DMDに対する運動処方の基盤となる科学的根拠を提供する.