研究課題
基盤研究(B)
身体運動における「メタ学習」、すなわち学習の仕方を学ぶ能力に注目し、その過程で見られる「損失回避バイアス」の神経・計算的メカニズムを明らかにすることを目的とする。代表者はこれまでに、運動メタ学習が学習スピード向上に貢献し、脳卒中からの機能回復にも関与することを報告してきた。一方で、報酬より罰の方が学習効果を高めるというバイアスが確認され、この現象は臨床やスポーツ応用での課題となっている。本研究では、行動実験、非侵襲脳刺激、脳波計測、計算論モデルを組み合わせ、このバイアスの脳内メカニズムと制御法を明らかにする。最終的に、報酬によるメタ学習促進法を開発し、身体教育やリハビリへの応用を目指す。