研究課題
基盤研究(B)
本研究は,タッチの肯定的な機能に対する気づきを促し,活用機会を創出することを目的とする.特に,自閉スペクトラム症児の対人交流支援を視野に入れ,腕輪型デバイスを用いて触覚刺激を提示し,複数名間の接触部に立体的で多様な触感を重畳する拡張現実技術を開発する.これにより,発達支援者が触覚を活用した遊びを創造し,対人交流を設計・介入する基盤を確立する.本研究の工学的課題は,小型の腕輪搭載素子による触覚提示と,手首から手指への豊かな感覚表現である.これを解決するために,装着型の長所を生かし,皮膚の非線形な機械的振動伝搬特性と触知覚特性を活用する.