研究課題
基盤研究(B)
約1600万年前の中新世温暖期(Miocene Climatic Optimum: MCO)以降、地球の気候は徐々に寒冷化し大陸には氷床が発達した。本研究では、特に温暖な西太平洋暖水塊の海洋上部における鉛直水温構造の時系列変化を浮遊性有孔虫Mg/Ca古水温計によって明らかにし、長期的CO2変動に対する熱帯海域の応答と南北水温勾配(熱帯―極域)の変化を議論する。さらに、MCOの開始期とピークを含む200万年間に特に焦点を当て、超高時間解像度の熱帯太平洋表層水温記録を世界で初めて提供することで、急激なCO2変動に対する熱帯海洋の応答と温暖化地球における氷期―間氷期変動の要因に迫る。