研究課題
基盤研究(B)
黄砂や花粉などに代表される自然起源の大気浮遊粒子(エアロゾル)は,地球規模で見るとエアロゾル全体の重量濃度に対して大きな寄与をもつが,その表面で起こる化学反応については不明な点が多く残されている。とりわけ,地表面に沈着した自然起源エアロゾル表面において,ガス状大気汚染物質や道路堆積物から流出する化学物質がどのように相互作用するのかや,その後の大気への再飛散による健康影響などについては論じられたことがない。本研究では「自然起源のエアロゾルは地表面に沈着した後に触媒としてはたらき,有害化学物質を生成する反応場となっている」という仮説を検証する。