研究課題
基盤研究(B)
マンガンは地球表層で大量に存在し、酸化還元環境の変化に応じ、希少金属を伴って沈殿または溶解しやすい金属元素である。海洋の30~40%を占める亜熱帯環流域の外洋深海では、マンガン酸化物となり、海底を埋め尽くすことが知られ、多くの研究が進められてきた。これに対して、申請者らの調査で、最終氷期以降では亜寒帯環流域の深海底地層にもマンガン酸化物が認められた。本研究では、深海底地層中のマンガン酸化物の個別・総合的な解析により、深海で持続的に生じるマンガンを中心とした金属元素の局在化など、物質動態の実体について新知見を得る。