研究課題
基盤研究(B)
慢性腎不全患者の約4割は糖尿病に由来することが知られ、糖尿病性腎症からの腎機能保護のための治療薬を、腎臓特異的に作用させる薬物キャリアの開発が望まれる。研究代表者らは予備検討でL-セリン(L-Ser)担持ナノ粒子が腎皮質上皮細胞に選択的に取り込まれることを確認した。これら薬物キャリアの腎臓内滞留と薬物放出を実現するためには、薬物キャリアの粒径制御と、腎臓細胞に特異的な相互作用をするキャリア設計が重要となる。本研究では、L-Ser担持ナノ粒子が腎組織に集積・滞留し、薬物徐放により糖尿病に基づく高血糖からの腎機能保護を達成しうるナノ粒子の調製条件を明らかにすることを目的とする。