研究課題
基盤研究(C)
本研究は、中世における典型的な簡略的表現としてのアルマ・クリスティ図像(以下AC図像)について、後期中世に重点をおきながら包括的な研究を行うものである。具体的には、これまで一括りにまとめられて論じられがちであったAC図像についての従来の研究を修正・補完すべく、14、15世紀のAC図像をより広範に多様なジャンルから収集した上で、受難具の表象とそれ以外等に区分し、個々のモティーフごとに詳細な分析を進め、データベース構築を図るとともに、諸作例間の影響関係等を考察し、中世における簡略的表現としてのAC 図像を、その特殊性や機能や意義などについての議論を深化させつつ、美術史上に位置付けることを目指す。