研究課題
基盤研究(C)
本研究は『橋のない川』などで知られる作家・住井すゑの旧蔵資料をもとに、その人と文学の全貌に可能な限り近づくと同時に、社会性に富む住井の文学活動を戦後日本における文学と社会の交差点と捉え、戦後という時空間そのものを再考しようと試みる意図をもつ。2024年度までの科研費研究で行った、茨城県の牛久市住井すゑ文学館収蔵資料の調査や分析を継続しながら、歴史、社会、農村・農民、戦後、民主主義、学校、地域などのキーワードに基づき、文学と社会が相互補完的に響き合う〈現象〉としての住井文学を追究する。