研究課題
基盤研究(C)
本研究は、近世後期の長崎において活躍した文人である逸雲に着目し、同人と親交を深めた人物等の文事を視座に据えた研究に着手する。具体的には、逸雲御子孫の原田家に伝わる史資料群を悉皆調査し、逸雲の多彩な文事の様相、さらに同人の交友関係を明らかにする。さらに、逸雲との交誼が確認された知識人に関して、その関連史資料を同じく文献調査・収集する。そして、収集し得た二つの史資料群に基づき、逸雲を介して伝えられた異文化が諸国の知識人の知識形成にいかなる影響を及ぼしていたか、また諸国の知識人と逸雲との交誼が長崎の文苑の形成にいかなる役割を果たしていたか、検証する。