研究課題
基盤研究(C)
日本古典和歌は、31文字という極めて短い短詩型文学である。その和歌は単体ではなくアンソロジーに編纂されることで、世に流布し、長い時代にわたって人々に読まれた。中世和歌のアンソロジーにおける編纂と変容を具体的に辿り、作者による和歌の成立、編者による編纂の生成と変容、読者による享受とさらなる変容、という変遷を検証する。それぞれの段階に即して具体的に分析し、日本文学を特徴づける生成原理の一つとも言えるような、アンソロジーの編纂という創造的営為を明らかにしていく。