研究課題
基盤研究(C)
本研究の学術的背景は3つの互いに関与し合う概念--「人新世」、「ポストヒューマニズム」、「翻訳という概念と実践]--によって 構成される。本研究が哲学思想潮流の基盤とするポストヒューマニズムは、禅や老子思想、日本の神道の根幹にある自然と人間の関係にも通じるネオマテリア リズム的な世界・惑星観と重なり、二元論の限界を超えた方向へと「人新世」「人間中心主義」の限界の彼方に現代思想を導いている。本研究は「人間中心主義 の見直し」に人間の構築物である文学・芸術が、非人間的な世界を人間言語に翻訳することの限界を暴露することによって、果たす役割について考察する。