研究課題
基盤研究(C)
本研究の目的は、鹿児島県奄美大島宇検村14集落の方言専用の調査票を用いて村内各集落の簡易文法書を記述することである。簡易文法書とは、ある言語(または方言)の音の種類、単語の作り方、単語の並べ方などの概要を、その一冊を読むことで大まかに理解可能にする書物である。奄美大島を含む琉球列島の各地の方言はお互いの差異が大きいと言われながらも、実際に隣接した方言同士の体系的違いを明らかにした研究はいまだ存在しない。本研究は、それを行う。その際、簡易文法書の執筆を効率化するために、既に執筆された当地の方言の文法知識を踏まえた共通調査票を作成し、それをもとに調査を行う。