外国語教育では、セマンティックマッピングといった意味的精緻化を基にした活動が実践されているが、認知心理学の分野では自伝的精緻化や社会的精緻化、情動的精緻化といった「個人的エピソードに関する精緻化(豊田,2016)」の方が意味的精緻化より記銘語の再生率が高くなるという研究結果もある。そこで本研究では、フランス語教育の枠組みにおいて、個人的エピソードに関する精緻化をクラス活動に取り入れ、それが意味的精緻化との比較でフランス語語彙学習に有益かどうか調査する。また、精緻化を伴う語彙学習活動にインタラクションを加えることによって精緻化をさらに促進させるかについても検証する。
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