研究課題
基盤研究(C)
本研究では、植民地朝鮮(1910~1945)で形成された「朝鮮総動員体制」の植民地的特質を、朝鮮駐屯日本軍(朝鮮軍)が果たした役割や軍部による兵力動員との相互連関関係に着目しつつ、動員の実態に即して分析し明らかにする。特に、戦時期以前の朝鮮総動員体制の準備時期(1917~1937)において、植民地朝鮮が帝国全体の体制の中でどのようにとらえられていたのかを、軍部や朝鮮軍の構想・準備や朝鮮軍の兵力動員の実態を中心に調査・分析を行う。「植民地総動員体制」概念の定立を目指す点、総動員体制の構想段階や準備段階に着目してより長く広いスパンで戦争準備と植民地との関係を分析する点が、本研究の特徴である。