研究課題
基盤研究(C)
13‐14世紀に中華世界を統治した元朝(大元ウルス)は、大都(現在の北京市)と上都(現在の内モンゴル自治区正藍旗)と呼ばれた二つの拠点を建設し、皇帝はこの二つの都を季節に応じて移動した。本研究は、この二つの都を結ぶ線~面を広く首都圏と捉えたうえで、①「首都圏」の移動中に政治的判断を迫られた場合、どのようなプロセスを経て政策が決定されたのかについて解明する。②「首都圏」の移動中に祭祀儀礼はどのように実施されたのかについて解明する。③以上を踏まえて、「首都圏」の特質を抽出して「移動する王権」のモデルを提示してみたい。