研究課題
基盤研究(C)
18世紀から現代にかけてエーヤーワディー流域地方に形成された国家を例にとり,近代以降の行政システムに内在する論理によって,信教は人を弁別する重要な要素となり,ある特定の習俗が宗教に結び付けられ,「宗教戦争」に発展していくことを明らかにする。「仏教王国」であっても,問題にされていなかったムスリムの宗教行為や社会生活を,地方文書によって明らかにし,信教によって人を差別し,これが紛争の要因へと展開するのは,世界史的にみて,中央集権的国民統合策の如何なる部分に関係しているかを解明する。