研究課題
基盤研究(C)
本研究は、1501年以降のイラン高原のシーア派化を蔵書形成と知のネットワークとの関わりから探求するものである。サファヴィー帝国初期にはシーア派(12イマーム派)関係の文献がほとんどイラン高原に存在しなかった。国教化ののちレバノンのジャバル=アーミルなどから宗教知識人(ウラマー)がイラン高原に移住したことは広く知られている。しかし、シーア派教学がどのように広まっていったのかについては、十分な研究がなされていない。本研究はシーア派教学のメルクマールである書物を取り上げ、どのような書物がどこからイラン高原にもたらされたのか、シーア派関係の蔵書はどのように形成されたのかを明らかにすることを目指す。