研究課題
基盤研究(C)
本研究計画は、前1千年紀バビロニアの史料から、女性の経済活動のあり方や経済的立場・役割を、様々な立場の男性のそれと比較検討することで、そこにジェンダーという要素がどの程度影響を及ぼしていたのかを考察し、男性=主体的、女性=受動的というステレオタイプがどこまで成り立つのかを問い直す。その第一段階として、いくつかの都市に住む一族の私的文書群に言及される男性たちの経済活動の種類と範囲、性質(主体的か受動的か)をデータベースによって分析し、女性の経済的権利とどのような違いがあるのか考察する。本研究は、古代西アジア女性史、さらには現代に至るジェンダー研究に貢献するものとして位置付けられる。