研究課題
基盤研究(C)
本研究は、長らく等閑視されてきたオットー朝期(919~1024年)の主要な歴史叙述4点を対象とする。クレモナ司教リウトプランド『報復の書』(958~962年成立)、ヴァイセンブルク修道院長アーダルベルト『レーギノ年代記続編』(966~968年成立)、コルヴァイ修道士ヴィドゥキント『ザクセン人の事績』(967~973年以降成立)、それにメールゼブルク司教ティートマル『年代記』(1012~1018年成立)。これら四大叙述史料について、①執筆動機、②記憶の変容、③物語構造の3つの観点から比較分析を加え、総合的に考察することをその目的とする。