研究課題
基盤研究(C)
本研究は造瓦器具に注目し、造瓦技術の変容が古代における造瓦工人集団の変化とどのように関連するかを論じる。瓦とは型を用いて一定の形に成形したものだが、これまでの瓦研究では、瓦の「型」である造瓦器具を詳細に検討した研究が少ない状況である。そこで本研究では日本各地の瓦を、造瓦器具に着目しつつ分析する。さらにこれまで注目されなかった造瓦器具の民俗事例を調査することで、出土瓦に残る諸痕跡を実証的に位置づける。造瓦器具を含め、多様な属性から総合的に検討することで、古代における造瓦技術・造瓦工人集団の変容を考古学的に明らかにすることが本研究の目的である。