研究課題
基盤研究(C)
奈良県斑鳩町は多くの古墳や宮殿、寺院が展開する歴史上重要な地域である。これまでの発掘調査により、5世紀後半~6世紀前半の斑鳩には大型古墳が存在しない可能性が高まった。藤ノ木古墳に先立つ有力首長墳が存在しないことを立証できれば、斑鳩をモデルとした政権交代論を提示できる。研究期間の3年間で、大型古墳の不在期間に当てはまる3基の古墳を現地調査し、時系列に位置づける。調査成果をふまえ、藤ノ木古墳の出現背景を考察する。本研究の独自性と創造性は、古墳の現地調査と理論的研究を融合し、墳墓と政治権力の関係を解明する点にある。本研究は日本独自のモデルケースとして、世界の墳墓研究に貢献できる。