研究課題
基盤研究(C)
世界金融危機以降の中国における国内人口移動と地域構造について、SNSを利用した調査対象者の収集によるインタビュー調査という新たな研究手法を用いて実証的な研究を行う。経済地理学者デビィッド・ハーヴェイの議論によると、2007年に起こった世界金融危機への対応策として、中国では住宅・インフラ建設への莫大な額の投資と財政出動が行われた。その副作用としての不動産不況は、2020年頃から兆候がみられるようになっており、人々の人口移動パターンや地域構造のあり方にも影響を与えつつある。本研究では、このような現実の不動産価格の高騰とその後の不動産不況の影響を踏まえ、理論研究と統合しうる実証的な調査研究を行う。