研究課題
基盤研究(C)
近親者を亡くすといった大きな喪失を経験した時、人はグリーフワークと呼ばれる心理的なプロセスを経て、その喪失体験を徐々に受け入れ、悲しみを乗り越えて生きていく。本研究は、大川小津波被災(2011)・セウォル号沈没事故(2014)・梨泰院雑踏事故(2022)という3つの大規模な災害で、子どもを同時に亡くしたおおぜいの遺族のグリーフワークに注目する。3つの災害遺族では、グリーフワークのありようやその進行過程に差異が認められるが、その相違と共通点を実証的な調査によって詳らかにし、三者の異同を生み出す要因を多元的に解明することを通して、大規模災害遺族のグリーフワークに相応しい支援のあり方を探る。