研究課題
基盤研究(C)
本研究は、目下、立法課題として再浮上しつつある「戦争犯罪」の国内法化の基盤となるべき知見を提供することを目的とする。日本の現行刑法には戦争犯罪固有の処罰規定がほとんど存在しないことから、外国において外国人が外国人に対して行った戦争犯罪に対して、世界主義(普遍主義)に基づく刑法の適用が及ばず、日本が行為者にとってのセーフヘイブン(避難所)となってしまうという問題がある。そこで、本研究では、戦争犯罪の定義をめぐる重要問題の解明(【課題A】)、および、戦争犯罪の国外犯処罰規定をめぐる重要問題の解明(【課題B】)という2つの課題を設定した上で、それぞれについて検討を行い、立法の方向性を提示する。