研究課題
基盤研究(C)
本研究は、煽動的言動について、ドイツ刑法における関連する複数の刑罰法規を批判的に参照することで、第一に、①一定の重大犯罪を煽動する類型、②一定の集団に対する憎悪等を煽動する類型、③一定の(虚偽の)事実を流布する類型の三分類に整理し、第二に、各類型の立法論上の問題点と課題を、とりわけ表現の自由との関係から明らかにし、第三に、あからさまで直接的な煽動表現を伴わない黙示的・隠喩的言動につき、その構成要件該当性を判断するための解釈論上の枠組みを明らかにする。