研究課題
基盤研究(C)
選挙権威主義体制は、選挙は定期的に実施されるものの、与野党の競争が不公平な体制と特徴付けられる。選挙権威主義体制における有権者の投票行動の特質には未解明の部分が多い。本研究は、選挙権威主義体制での投票行動が民主主義体制下とどのように異なるかを、トルコを事例として分析する。特に2023年の国政選挙では選挙前までは政権支持率が低迷していたにもかかわらず政権与党が辛勝した。この謎を解明するため、与野党の選挙戦略が有権者の投票行動をどのように変えるかを精査する。具体的には、(1)与党の分極化戦略と(2)野党の選挙連合戦略が、①経済業績投票と②社会的亀裂投票に与える影響を分析する。