研究課題
基盤研究(C)
本研究の目的は、移行期正義の一環として、犯罪責任者の不正蓄財を用いた被害者補償がいかに規範的・制度的に発達したのかを明らかにすることである。本研究では、国際人権・人道法の重大な違反による被害者への補償の制度的展開として、独裁者や取り巻きらの汚職や横領によって蓄財された資産を原資とする補償制度に着目し、それらの取組みが、腐敗防止やビジネスと人権など関連領域の規範化・制度化の影響をいかに受け、制度構築がなされたのかを、一次資料の分析と関係者への聞き取り調査を通じて明らかにする。