研究課題
基盤研究(C)
本研究は、マクロ経済学における2つの異なる「均衡選択」を扱う。ひとつが経済発展についてで、例えば発展途上国が投資を十分に行うことができれば経済成長を達成できるが、それが行えないために貧困の罠という悪い均衡を抜け出せない可能性がある。もうひとつに貨幣流通を挙げることができ、近年多種多様なデジタル通貨が作られているが、それぞれ人々が価値を見いだせば本当に流通するが、そうでなければ流通しないという自己実現的な複数均衡が生じる。この2つは全く異なる経済現象だが、理論的には同一の構造を持っている。本研究では、これらについて動学的グローバルゲームを用いた統一的な分析フレームワークの開発を目指す。