研究課題
基盤研究(C)
東京の都心部には徳川・明治期から残る歴史的遺産としての公園緑地が多く残されているが、その周囲の土地利用は20世紀後半から急速に高層化が進んだ。本研究では、緑地周辺の土地利用が高度化することにより、(1)近傍で緑地を利用する受益者が増加する(2)高い視点から緑地やその先のスカイラインといった眺望を楽しむ、などの新たなタイプの便益が生じているという仮説を立て、公園緑地の社会的便益が都市発展の過程でどのように変化したかを20世紀後半から2020年代までの長期の地価データを用いて統計的な手法により検証する。本研究の成果は都市の開発と緑地の保全の最適なバランスを得るための政策への反映が期待される。