研究課題
基盤研究(C)
本研究は戦前期における株式取引所と資本市場の機能を検討するものである。戦前期の株式取引所は、先物取引である清算市場での取引が多く、投機的といわれてきたが、第一次世界大戦後には、東京株式取引所が現物取引を拡大していった。これに対し、大阪株式取引所では相変わらず清算市場での取引が多いままで、両者は異なる性格を帯びるようになっていった。明治期には似たような性格を示していた両市場が、なぜこうした違いを示すようになっていったのかを、両市場の取引銘柄などに注目しつつ明らかにしていく。