研究課題
基盤研究(C)
現在のジェンダー/セクシュアリティ研究は、分析の基本となる用語のレベルで混乱を抱えてきた。現在の概念的混乱の起点は、90年代ポスト構造主義フェミニズムによる「セックスもまたジェンダーである」という主張にある。この主張は、なぜ当該領域の支配的見解となり得たのか。また、この主張が当該領域の理論的到達点と見なされることで、どのような知見が失われたのか。本研究はこの問いをもとに、ポスト構造主義フェミニズムの批判的再検討によって当該領域における理論的混乱の乗り越えをはかるものである。