研究課題
基盤研究(C)
認知症の人の家族は要介護者の症状の進行に伴う言動の変化に戸惑う中で、病前の要介護者が心理的に失われたような喪失感や悲嘆(pre-death grief)に暮れることがある。重篤なpre-death griefは介護生活に否定的な影響を与えるだけでなく、要介護者との死別後の病的な悲嘆のリスク要因にもなることが示唆されているが、pre-death griefの研究は主に欧米で行われており、わが国における研究は限られている。本研究では、重篤なpre-death griefを経験している家族の特徴および重篤なpre-death griefの回復要因を明らかにするために、5回の調査から構成される縦断研究を行う。