研究課題
基盤研究(C)
回転輪での走行は、ラットやマウスにとって快である。回転輪走行は行動への報酬となるだけでなく、迷路学習や場所恐怖学習を促進し、ストレス耐性を高め、海馬神経細胞の再生を促進する。こうしたポジティブな側面は、ヒトの健康に運動がもたらす好影響の基礎研究として実施されている。回転輪走行は、ラットやマウスにとって不快でもある。走ることによって気分不快が生じることが、味覚嫌悪学習や異食といった行動から示唆されている。回転輪走行がなぜ快と不快という矛盾した情動を生むのか、行動実験により明らかにする。具体的には、回転輪の種類や走行時間帯を操作したり、回転輪走行と類似の感情を喚起する諸処置との比較を行う。