研究課題
基盤研究(C)
「4で割って3余る素数」は「4で割って1余る素数」と同数であることが知られてきた(ディリクレの算術級数定理).しかし実際に数えると「3余る素数」が「1余る素数」に比べ多いように見える.この現象は「チェビシェフの偏り」と呼ばれる未解決問題である.私は、これがオイラー積の中心収束で説明できることを2021年に発見し「重み付き個数関数」で偏りを定式化した.本研究は,この定式化の正当性を拡充し,さらにL関数の非自明零点の寄与を新規に算入して偏りの新たな側面を発見することを主眼とする.