研究課題
基盤研究(C)
複素平面から複素多様体への正則写像を整正則曲線と言います.整正則曲線は古典的な複素関数論の対象であり,100年近く前から研究されています.しかし,いまだに謎の多い存在で,未解決問題がいくつもあります.この研究計画では従来は全く試みられてこなかった「整正則曲線に対するエルゴード理論」という研究に取り組みます.これは整正則曲線全体のなす力学系(正確にはブロディ曲線というものに限定して考えます)という対象から,「統計的なデータ」や「情報理論的なデータ」を取り出し研究しようというアプローチです.