研究開始時の研究の概要 |
非可換確率空間においては独立性の概念は一意ではなく様々な独立性が考えられる. これまで合成積とモーメント・キュムラント公式の対応に基づく非可換独立性の広義な捉え方により, 様々な変形独立性に関する研究がなされてきた. 本研究では, 変形独立に付随した分布の変形ならびにモーメント・キュムラント公式を与える集合分割統計を介して, 変形独立性と直交多項式の対応を明らかにし, 非可換確率空間での独立性の新たな捉え方を導出する研究である. 本研究により, 非可換確率空間における独立性が持つ多様性の理解が深まると共に, 非可換確率論の応用範囲の広がりも期待される.
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