研究課題
基盤研究(C)
本研究は、常微分方程式のウラム安定性を定量的に評価する解析手法の確立を目的とする。ウラム安定性とは、現象に沿う数理モデルの解の存在を保証する概念であり、不安定な場合は精密な数値計算も現象との乖離を招く。よって、ウラム安定性は数理モデル自体の安定性を示す重要な指標となる。本研究では、微分方程式特有の性質に着目し、非有界区間、有限時間での爆発解、条件付きといった多様な状況下でのウラム安定性解析に取り組み、新たなウラム安定性理論を構築する。ウラム安定性を定量化する最良ウラム定数を導出し、数理モデルへの応用や力学系理論への発展に寄与することで、ウラム安定性の新たな価値創造を目指す。