研究課題
基盤研究(C)
本研究ではSrTiO3電場誘起伝導表面に発現する、電気極性を持った超伝導状態(極性超伝導状態)の存在およびその物理描像を明らかにするとともに、従来にない超伝導の機能を開拓する。具体的には電流方向、磁場方向をベクトル的に変化させ、発生する高調波電圧ベクトルを測定する手法を駆使して電気分極の大きさと方向を同定し、これに基づく超伝導状態での異方的磁場中輸送特性より極性超伝導状態の具体的なモデルを提案する。その後、この系の特殊な電気分極を利用することにより、面内磁場による面直磁束誘起現象を創出するとともに、電気分極の人工制御にも挑戦する。以上より極性超伝導の物理学の大幅な進展を図る。