研究課題
基盤研究(C)
多結晶材料において3面の結晶粒界が1本の線に沿って会合する粒界三重線近傍は,変形に伴う応力集中が生じやすく,多結晶全体の変形に強く影響し最終的な破壊の起点になる。多結晶材料における複雑な変形・破壊の本質を解明するには,構成結晶粒の方位を制御した三重結晶を用いる単純化アプローチが有効である。本研究では,研究代表者がこれまでに行ってきた純アルミニウム(Al),純銅(Cu)で得られた知見に基づき,Cu合金への展開を図る。具体的には,Cu-Al合金のクリープ変形・破壊について,三重結晶を用いた研究を行う。合金化による粒界エネルギーの制御と粒界亀裂伝搬の関係,粒界や粒界三重線に沿った拡散に着目する。