研究課題
基盤研究(C)
本研究では,送配電用がいしの外被材であるシリコーンゴム(SiR)に汚損劣化層が形成される機構と,同層のSiR低分子成分の分散特性を明らかにする。得られた成果を基に,SiRの表面劣化度を測定できる技術を開発する。SiRの撥水性は一時的に低下しても,バルクから表面への低分子量成分の分散によって回復する。撥水性の消失と回復は,汚損物質が表面に付着ながら繰返される。この表面の劣化度を測定できれば,長期間にわたるSiR製がいしの保守が可能となる。そこで,SiRの汚損劣化表面上で誘電体バリア放電を生起してSiR表面の撥水性を一旦低下させ,その後の撥水性回復時間からSiRの劣化度を測定する技術を開発する。