研究課題
基盤研究(C)
本研究では、3nm以下から単層の薄さの「シリコン極限ナノシート」を形成し、「ヘリウムイオン顕微鏡技術」を用いた超精密イオン照射により、従来型リソグラフィでは困難な、10nmピッチで位置、形状等を制御したナノポア(ナノサイズの穴)を形成することで、シリコン極限ナノシートの電気的特性、熱電特性の変調を試みる。具体的には、デバイス中を流れるキャリア(電子、ホール、フォノン)の平均自由行程を、ナノポアを散乱源として導入することで意図的に制御する。これにより、たとえばトランジスタにおける電子・ホールと熱の流れを最適化、また、シリコンナノシートをチップ中の熱を回収する熱電デバイスとして最適化する。