研究課題
基盤研究(C)
水道水の微生物的な安全性を維持するには塩素消毒が不可欠であるが、配水管内の滞留時間が長くなることで残留塩素が減少し、病原微生物の再繁殖による安全性の懸念が生じることがある。従来の月単位の検針では、滞留水や塩素濃度低下の発生箇所を把握することは困難であったが、近年はスマート水道メーターの導入により、1時間ごとの使用量データの取得が可能となった。本研究では、全戸にスマートメーターが導入された住宅地区を対象に、水使用データと塩素減少係数に基づく時系列シミュレーションを行い、塩素低下の発生地点の特定を試みる。さらに、月平均との比較を通じて、スマートメーター未設置地域における水質管理のあり方も検討する。