研究課題
基盤研究(C)
明治から昭和戦後に至る近現代国土の建設過程において、地方で活動した建設技術者の果たした功績は絶大であったと言ってよい。しかしこれらの技術者に関しては、一部の事例を除き、研究蓄積が極めて乏しい。本研究では、明治後期から昭和戦後復興期に至る地方都市を主な対象として、都市基盤施設や建築物が如何なる人的枠組みの下で成されたのかを検討する。具体的には①当該期における工業系中等・高等教育機関の卒業者(就職・転職)に関する歴史資料の収集と分析、および②それらの技術者が関与した建造物に関する資料の収集と分析を行い、双方の知見を関連づけることによって、人と知の移動と伝播の実態を解明することを試みる。