研究課題
基盤研究(C)
ランタノイド元素(Ln)はその特有の4f電子構造により、類似した化学的性質を持ちながらも独特の光学的および磁気的特性を示すと知られているが、機能性材料としてのLn錯体には以下の2つの課題がある。①低濃度のLn錯体の検出が困難である。②化学的性質が互いに類似しているため、化学的手法での分離・同定が難しい。表面増強ラマン散乱(SERS)分光法はサブミリmol/L以下の低濃度試料の定量検出に優れており、分子の振動状態を光で直接検出・同定可能なため上記問題を解決する可能性がある。そこで本研究では、SERS技術を基盤としたLn錯体の低濃度検出および分析を実現するための汎用的な手法の開発を行う。