研究課題
基盤研究(C)
架橋も水素結合形成もしない少量の低分子液晶を別の低分子液晶に加えた混合ネマチック相やSmA相には,三次元ネットワーク構造が形成されていることを示唆する劇的な流動性の低下がみられることがある。桁違いの運動性の変化が生じるのは,2つの混合分子がドナーとアクセプターの関係にある場合に限られるため,分子間の電荷移動(CT)によるペアリングがゲル化に酷似した構造形成の一因にはなっていると考えられるものの,高分子鎖に相当する構造体の正体はわからない。本研究では,ゲル化に酷似した流動性の変化の機構を明らかにし,粘性のスイッチングが可能な材料設計につなげる。